こんにちは/こんばんは #とにかじ のお時間ですよ。
とにかじは実家の片付けを始めることにしました。頓挫はしたけど進めてもいる。けどやっぱり頓挫する。
とにかじ宅は床にモノを置かず、適宜吊るし収納し、立てて収納、まとめて収納、あれこれの収納テクニックを使い、極力モノを持たず、ストックがラスト1になったら買い、いつでもお部屋はスッキリと。風が通り、シンプルモダンナチュラルウッディーなインテリアに統一し、キラキラ輝く家にしています。
しかし、一方の、
とにかじ実家は「ためこみ症」の家でした
里帰り出産で一度は帰宅したものの、あまりの部屋の汚さに「もう帰りたい」と言ったら「病院が気に入らなかった?」と問うてきた母。いいえ、この家が汚いから帰りたいのです。家の汚さに自覚のない母にあきれ果て、泣き崩れたことを思い出しました。
(記憶の底に沈めていたのが蘇った。。。
里帰り中に新生児だった長女は、ハウスダストに強度のアレルギーがあり、8歳の今舌下免疫療法を受け改善に努めています。実家には帰らず、とにかじ宅で育った次女はそれらの問題もなく。やっぱりさ、実家なのだすよ、問題は。
次女の出産もあり、その後はコロナもあり、帰省が出来ない間にまた実家はモノで埋まり続けていました。
途方に暮れ、母も何等か発達特性があるゆえに長年家がこうなのだろう、と諦めつつも気になる事象を調べてみますと、みつけました。
精神障害ーーーーー!!!
そういうわけでこちらの書籍を取り寄せました
片づけられないのは「ためこみ症」のせいだった!?
書籍はこちら。
ブックレビューを以下に、、
「ためこみ症」は精神障害である
「ためこみ症」は2013年のDSM-5から強迫性障害のいち症状から独立した精神疾患です。
本人の「癖」や「だらしなさ」「優柔不断さ」などの傾向を超えて「脳機能」やそこから始まる「認知」による、精神障害ということです。
精神疾患で「障害」が発生しているのならば治療が必要となります。そして彼女の「ためこみ症」により「障害」は発生しており、例えば駅前一等地の3LDK+3LDKの二世帯住宅のほぼ全室が彼女のためこみにより生活機能を失っている状態です。
家としての機能は相当に高く、築30年経って設備のリフォームをすれば十分に暮らせる家なのですが、リフォームをしようにもモノが多くて工事も何も、ひと一人すら通れないのです。
しかし当の本人は「別に不便ないけど…」と他者から見れば障害でしかないこの状況を障害と捉えないのです。本人の認知が全てなので、逆に私たちの方が「そんなので暮らせるの?」と心配になるのだそうで
うつや統合失調症、認知症や、発達障害から生じる「ためこみ行動」もある
「ためこみ症」は強迫性障害のうちの一つですが、うつや統合失調症、認知症などの精神障害や、自閉スペクトラム症のうちASDやADHDなどの発達障害が主因となって生じる「ためこみ行動」「片づけられなさ」もあり、その点の峻別には専門家が関与すべきです。
素人が「絶対あなた『ためこみ症』でしょ!」と判断して治療に連れて行くことは避けるべきで、ここはいったん精神科とつながることを第一ステップとしました。
ためこみ症の人の頭の中
ためこみ症の人の謎行動、謎認知の所以を知ることで、今後は正しい対応をしていきたいと思います
情緒的な愛情がある
ためこみ症の人は、モノに対して「情緒的な愛情」を抱いているとのこと。捨てちゃおうねとゴミ袋に突っ込もうものなら「やめて!それは〇〇のときに△△した思い出があって」と、ある意味「苦痛」を訴えるのです。手離すことの方が苦痛。
安心・安全を創っている
「手離すのは怖い」「ないと不安」「あると安心」ゆえにモノをため込む。ため込んだモノが 安全と安心の源 になっているのだそうです。
モノを適切に使うべきとする責任感が強い
包装紙や紙袋、リボンやちょっとしたロープ、プラスチックの持ち手などもうちの母が延々貯め込んで離さないものであり、これらをため込むのはモノを適切に使うべき、とする 責任感 ゆえなのだそう。
紙質も落ちてガサガサの包装紙で「これで子どものおもちゃを創ろう」
「このリボンも誰かにプレゼントするときにまた使えるし」
「プラスチックの持ち手もあったら便利でしょう」
「ペットボトルのキャップは養護施設の子たちが集めているから」
それぞれのモノにそれぞれの行く先を見出してためこんではおりますが、ためこんでその先のアクションは踏まないのです。これも障害の特徴と知りました。
まとめ
そうか、母の「捨てたらダメ」の行動はそれが正しい・それが安心で安全・私には責任があるのだから、といった正義の認知からそうなっておったのです。
そのおかげで、私は勉強部屋も構えられず、母の荷物に埋もれながらスペースを確保したし、帰省しても寝る場所もなく、夫から理不尽な暴力を受けて泣いても「帰る実家はない」状態だったのです
姉も同様に家を出ていきました。
「いつでも帰れる家があったら、私たちの人生も少しは楽になったのに」
姉妹が顔を合わせるとため息をつき合うトピックでもありました
そして父は、このようにモノばかりの家で空調も効かず熱中症になり認知症が更に進み、今や老健施設におります。
全員を追いやって、母はさぞ快適に暮らしていることでしょう。
しかしいつまでも家の機能が損なわれている状態は良くない。
だから今度こそ、対応に当たろうと思うのです。
まずこの本にすぐたどり着けたのはとても良いことでした。
Amazonに長文レビューを書いたのは私です。ごめんなさい
今まで「親の家を片づける」と題した本を読んでも「粘り強く交渉して」「時には喧嘩しながらでも」と力技で、取り組む子ども世代のメンタルセットを強く持つべしというマッチョな考え方がメインでした。
もうね、私はね、マッチョじゃないからね。
保険診療に頼りながらね、医療的な介入を受けながらね、やっていくことにしたよ。
behavioral-therapy.kyushu-u.ac.jp
臨床研究に参加させてもらうつもりで問合せ中です。
母本人が救われ、家が救われ、私たち家族にも少しでも救いがあるならば、と。
てなことをお話しました。ではでは。